揺らいだ日も、頑張った日も。
MIND
揺らぐ心をフラットに「お悩み相談室」 #22
2026.08.15
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「介護している父とぶつかってばかりいます」答える人:91歳 YouTuber・多良美智子さん

「介護している父とぶつかってばかりいます」答える人:91歳 YouTuber・多良美智子さん

現代人が抱える悩みや日々わいてくる心のもやもやに、
多くの人とその人生に向き合い、心を癒してきたあの人がアドバイス。
今回の回答者は、91歳・一人暮らしのYouTuber
(孫と2人で「Earthおばあちゃんねる」を運営)の多良美智子さん。
「こんなふうに年をとりたい」と若い世代からも声が上がる、人生の先輩です。

Text : Yoko Jinza
Edit : Ayumi Sakai

今回の悩み
80代の父を介護しています。わがまま放題で、私を否定してばかりでぶつかることも多々あります。父のことは大切に思っていますが、いつもモヤモヤ。こんな気持ちはどのように解消したらいいでしょうか?

お父さん、もうすぐ
命が終わることがわかっているのかも

私も91歳なので、いつ介護が始まってもおかしくない年齢です。死が来るのは当たり前のことだもの、仕方がないですね。

70代の頃はまだまだ元気で、「私って本当に死ねるのかな?」と思ったこともありました。最近は、「死が近づいてきているな」と感じます。でも、死は怖くないんです。もう十分生きてきて、やりたいことはやってきたので、明日死んでもいい。朝、目が覚めないのが、「一番ラクかな」と思っています。

相談者さんのお父さんも、私と同じように、「もうすぐ命が終わる」とわかっているのだと思います。だから、最後にわがままを言っているのでしょうね。大変だと思うけれど、あともう少しだけ、わがままを聞いてあげて欲しいな。できればうれしそうに、ね。

介護はプロに任せて
心の余裕を取り戻して

相談者さんが介護の実務を担っているなら、疲れが溜まっていますよね。

私は、80歳頃からだんだん体が弱ってきた夫を、日常生活で介助をしていました。その後、88歳のときに大動脈瘤で手術をして、寝たきりになりました。3週間の入院を経て、自宅に戻ってきたのは「最期は自宅で過ごしたい」という夫の希望でした。

ケアマネージャーさんに相談し、訪問での医療、介護をお願いし、約50日で安らかな最期を迎えることができました。夫のお世話はプロにお願いできたので、私は全然疲れなかったんです。私も夫のように、「自宅で安らかな最期を迎えたいな」と思っています。

3人の子どもたちは「お母さんの最期は、私たちが面倒をみるよ」と言ってくれています。ありがたいけれど、私は、「お金を払って他人に介護してもらったほうがいいな」と思っています。

子どもたちには、それぞれの仕事も家庭もあるので、負担をかけたくない。それに、いつも「介護をしてもらって悪いわね」と思ってしまうと、私も気を使います。最期は、お互いに心の余裕を持って、穏やかな関係でいたいと思います。

相談者さんも、プロに頼める部分は頼んで心に余裕を持って欲しいです。そうすれば、お父さんのわがままにも、今よりも穏やかに対応できるかなと思います。
あと、もう少し。お互いに笑顔で過ごせたらいいですね。

profile:

多良 美智子

1934年・長崎生まれ。27歳で結婚後、神奈川県の現在の団地に。
10年前に夫を見送り、以来ひとり暮らし。
2020年に当時中学生だった孫と始めたYouTube「Earthおばあちゃんねる」では、
日々の暮らしや料理をアップし、登録者数17万人を超える大人気チャンネルに。
累計18万部の著書に『87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし』
『88歳ひとり暮らしの元気をつくる台所』『90年、無理をしない生き方』(すばる舎)

<Earthおばあちゃんねる>

https://www.youtube.com/@Earth_Grandma

プロフィール写真 ⓒOsamu Yokonami

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