自分を守る

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エッセイスト・広瀬裕子さん vol.5
本をひらく


シンプルで上質、心豊かな暮らしが人気を集めるエッセイストの広瀬さん。
自分の軸を持ち、凛とした佇まいが素敵ですが、
時には落ち込んだり生きづらさを感じることもあるのだそう。
「心が回復しやすいよう、住まいを整えておく」という広瀬さんに、
具体的にどのように自分の心を守っているのかを綴ってもらう連載・
最終回は「本」がテーマ。次回から新連載がスタートします。
vol.1はこちら
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vol.3はこちら
vol.4はこちら

Text&photo : Yuko Hirose
Edit : Ayumi Sakai

ひかりを見失った時
本が手を差しのべてくれた

いままでの人生のなかで、幾度となく、ひかりを見失った時があります。正確には、ひかりは変わらずそこにあるのですが、見えずにいた──というのでしょうか。
そんな時、手を差しのべてくれたのは、本でした。人の心理について、様々なケーススタディについて、回復していく過程について。本は、しずかにわたしの手をとってくれました。

弱っている時、活字が入ってこなくても
まず、本をひらく

回復への過程は、人それぞれです。誰かからのアドバイスも効果があります。一度、日常から離れる必要がある場合もあります。でも、現実には、そういう機会がないことも。だから、まず、本をひらきます。

最初は、活字が入ってこないこともあるでしょう。元気な時と弱った時では、言葉から受ける印象も変わります。読めなくても、読む気にならなくても、読んでも仕方がないと思っても、本をひらきます。

ひかりが見えないのは
ひとりだけではない

本は「もの」ですが、現実の世界の人より、人を感じることがあります。その本があるのは、誰かしらが必要としたから。もしかすると、本を書いた人もかつては同じ状況だったのかもしれません。そう。ひかりが見えないのは、ひとりだけではないのです。

いま、本棚を見回すと「いつか、また、ひらくかもしれない本」が数冊あります。かつて読んだそれらの本は、ページの端が何ページも折られています。その数が増えるごとに世界の見え方は変わります。だから、本をひらくのです。


< 今月の体にいいこと >
夏前になるとドクダミの白い花に気づくようになります。
その他、ビワの葉など、この季節の草花を使ったチンキを作ります。作り方は簡単です。
摘んだ葉の汚れを落とし、水気を乾かし、消毒済みの瓶に詰め、焼酎に漬けるだけです。
数ヶ月置いた後、漬けた葉を取り除きます。
ドクダミは虫刺され、ビワの葉は皮膚にいいと言われています。
どちらかひとつあると便利です。
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