自分を守る

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エッセイスト・広瀬裕子さん vol.3
花を活ける


シンプルで上質、心豊かな暮らしが人気を集めるエッセイストの広瀬さん。
自分の軸を持ち、凛とした佇まいが素敵ですが、
時には落ち込んだり生きづらさを感じることもあるのだそう。
「心が回復しやすいよう、住まいを整えておく」という広瀬さんに、
具体的にどのように自分の心を守っているのかを綴ってもらいました。
全6回の連載、3回目をお届けします。
vol.1はこちら
vol.2はこちら

Text&photo : Yuko Hirose
Edit : Ayumi Sakai

手にすると気持ちが晴れやかになる

野に咲く花、自ら育てた花、買い求めたもの、いただいたもの。花の種類や場面はそれぞれですが、どんな花も手にすると気持ちが晴れやかになります。 晴れやか、は、他の言葉に言い換えることもできます。例えば「かろやか」や「やさしい」など。どの言葉も自分がいい状態の時に当てはまる言葉です。

蕾から花へ。
その過程は、人の気持ちと似ている

硬く閉じていた蕾が少しずつやわらくなり、やがて、花はふわりとひらきます。その過程は、人の気持ちと似ています。つかれていたり、好ましくない出来事があると、気持ちも身体も硬く緊張します。自分を守るためにぎゅっと閉じるのです。でも、何かがきっかけで、その硬さがゆるまると、重い雲が流れていくように気持ちは晴れやかになります。本来の自分を取り戻し、気持ちも身体もやわらかくなるのです。

蕾から花へ──。人は、その花の様子を無意識に自分に重ね合わせるのかもしれません。

そんなふうに思いはじめた頃から、花を活けることを習慣にしています。

花を活けるだけで
自分が「いい状態に」

わたしが暮らす部屋は、飾っている物がありません。以前はありましたが、いまはその手を止め、花だけを活けるようになりました。それは、花があれば満ち足りることに気づいたからです。

朝、目を覚ました時、視線の先に花がある。仕事中や食事中、花の気配を感じる。帰宅した際、花が迎えてくれる。日常にその景色があるだけで十分なのです。
それは、自分をいい状態にするひとつの方法です。花を活けるだけで、それが、叶うのです。

蕾から花へ。花から葉へ。どの過程も花は、うつくしい。家のなかでも外でも花があると、人は、手を止め、足を止め、何かを思います。

多くの花が咲く季節は、人の気持ちが晴れやかになります。気候や気温の変化だけでなく、花がひらくその姿を目にするからではないでしょうか。


< 今月の体にいいこと >
 おだやかで過ごしやすい季節がつづく季節は、できるだけ、歩くようにします。
足に合ったシューズを履き、荷物を軽くし、日焼け止め対策をして歩きます。
この季節から歩いていると酷暑の時期も体力的に保ちますし
何より、寒い季節に動かずいたことで落ちてしまった筋肉が回復します。
やりすぎず、水分をとりながら、新緑を楽しみながら。
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