自分を守る

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エッセイスト・広瀬裕子さん vol.2
掃除力


シンプルで上質、心豊かな暮らしが人気を集めるエッセイストの広瀬さん。
自分の軸を持ち、凛とした佇まいが素敵ですが、
時には落ち込んだり生きづらさを感じることもあるのだそう。
「心が回復しやすいよう、住まいを整えておく」という広瀬さんに、
具体的にどのように自分の心を守っているのかを綴ってもらいました。
全6回の連載、2回目をお届けします。
vol.1はこちら

Text&photo : Yuko Hirose
Edit : Ayumi Sakai

気持ちも体調も「いい状態」に
なるために、掃除は大切なこと

違和感のある場所にいると気持ちが不安定になったり、体調が優れなくなる時があります。自分がいい状態でいられる所に身を置くのは、大切なことです。
掃除は、その「いい状態」になるため、しておくためのひとつの方法です。気持ちが下がりそうな時、掃除をすると、いつの間にか気が晴れている経験はありませんか? 掃除をして場が清まり、整うと、同時に気持ちも、体調も回復する。それが、掃除の力です。

ハタキで払うと、空気の澱みが消え
心もすっとする

わたしは、掃除の際ハタキを使います。ハタキは埃が舞うということで、年々、使用されない傾向にありますが、色々試してみた結果、やはり、ハタキは必要と思い至りました。
使用しているハタキは、絹でできたもの。天井近くから埃を払いはじめ、ブラインド、棚などをに移っていきます。

ハタキを手に掃除をしていると感じるのは、空気の動き。その場の空気の澱みが消え、新しい空気に入れ替わるのを感じます。埃をハタキで払うという行為は、埃だけではなく、何か他のものも祓っているのかもしれません。天井の隅など、普段、忘れがちなところをハタキでさっと払うとすっとします。使っているハタキの絹の効果もあるのかもしれません。

愛用のハタキは、白木屋特製・羽二重正絹。

違和感のある場から離れられるのは
日々の掃除があってこそ

掃除が行き届いた場所にいるのが当たり前になると、澱んだ場に行くとそのことに気づきます。それは、自分を守ることにつながります。
違和感がある、空気が重い、どんよりしている。そんなことを感じながらその場にいると、先に書いたように、気持ちが不安定になったり、不調になることがあるのです。いつもより言葉がきつくなったり、所作が荒くなったり、ぐったりしたり。
「ここは自分のいる場所ではない」。そう感じたら、できるだけ、そこから離れるようにします。体調が思わしくない時期などは特に。その「ここは・・・」と気づけるようになるのは、日々の掃除あってです。

掃除はわたしたちを
守ってくれている

払う。拭く。掃く。すべてに「清」という文字がつく言葉をわたしたちは持っています。祓い清める。拭き清める。掃き清める。掃除は、どうすれば効率的にきれいになるか、どんな洗剤を使用するか、その状態を保てるかというハウツーに留まらず、もっと大きな範囲でわたしたちを守ってくれているのです。毎日さっと。気づいた時に。時に丁寧に。その時の状況に合わせ、掃除の力を使う。それだけで、空気と気持ちが変わります。


< 今月の体にいいこと >
 季節の変わり目は、体調が不安定になりがちです。
そんな時は、消化のいいあたたかい物を食し、早寝早起きを意識します。
お粥は、さっと作ることができ、満足感もあり、胃腸に負担がかかりません。
疲れた時、食べ過ぎがつづく時期などは、日々の食事のメニューにお粥を取り入れるようにしています。
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