ミニマリストが選んだ「物」とストーリー

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広瀬裕子の「わたしが整う日用品」 file.15
「これからのテーブル」


ミニマルで上質な暮らしが人気を集めるエッセイストの広瀬裕子さん。
驚くほど物を持たない広瀬さんが、手放さずに使い続けている物、新たに手に入れた物とは?
「本当に好きなものを少しだけ、大切に使う」という広瀬さんの審美眼に叶った
日用品の物語を綴ってもらいます。

Text&photo : Yuko Hirose
Edit : Ayumi Sakai

ヤコブセンと時を重ねる

いまの住まいに移り1年経ったころ、テーブルをあたらしくしました。コンパクトな空間に以前から使っているテーブルが大きすぎた、というのがその理由です。選んだのは、スーパー円テーブルという四角でも丸でもない形をしたものです。

家具好きな方ならご存知かもしれません。有名なテーブルです。1968年、建築家・デザイナーのアルネ・ヤコブセン、家具デザイナーのピート・ハイン 、数学者・詩人のブルーノ・マテソン、デザイン。この数学者であり詩人のブルーノ・マテソンが、ヤコブセンらと共につくったことに興味が湧きました。「一体どんな使い心地なのだろう? 」と。

他にも100×100のサイズ。ひとりで動かせる重さ。テーブルトップの色の豊富さ。そういったことも魅力でした。

家具は頻繁に買い替えるものではありません。元々、買い替えを予定していなかったこともあり、これからどのくらい使えるか、歳を重ねていくなかで扱えるかなど、何度も考え、お店にも足を運びました。

そして、検討してから半年。スーパー円テーブルがやってきました。テーブルトップの色はグレー。当初は、明るめのグレー(グレーエフェソ)にしようと思っていたのですが、納期が早い国内在庫があったグレーにしました。結果、よかったです。

使い心地は──。とてもいいです。
コンパクトですが、四角でも丸でもないため想像より広く使えます。PC作業の際、肘の位置も問題ありません。角がないことでぎゅっとですが5人座れます。テーブルトップはアルコール消毒可。何より、うつくしく、部屋の空気が変わります。

25年近く使用しているダイニングチェアも、ひとり掛けの椅子もヤコブセンデザインです。スーパー円テーブルは、わたしにとって最後のヤコブセンデザインの家具なのなのかもしれません。


< 今日の「ご褒美」 >
こどものころから変わらずすきなのがチョコレートです。
冷蔵庫のなかには常にチョコレートがある。
そんな時もありました。歳を重ねたいまは
「質のいいチョコレートを少し」になりました。
(銀座和光)

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