現代人が抱える悩みや日々わいてくる心のもやもやに、
多くの人とその人生に向き合い、心を癒してきたあの人がアドバイス。
今回の回答者は、元外資系金融エリートで、働く人の心の機微に通じた肉乃小路ニクヨさんです。
今の仕事に就いて約10年。大きな不満はないけれど毎日がルーティンのように感じられ、このままずっと働き続けるのは何か違う気がしています。転職を考えて求人を見てもピンと来ず、「自分には何が向いているのか」「何がやりたいのか」がわかりません。このまま今の仕事を続けるか、それとも違う道を探した方がいいのか、迷っています。
キャリアを具体的に考えるために
転職サイトを活用する
「自分には何が向いているのか」と漠然と考えていても、答えはなかなか見つからないものですよね。自分の強みや適性を知ることは、簡単なようで難しいことですから。
でも実は「この先のキャリアをどうするか」という悩みには、すごくシンプルな解決策があります。それは「転職サイトに登録すること」。登録したからといって、必ずしも転職しなければならないわけではありません。もちろん冷やかしはNGですが、「転職すると決めてるわけじゃないけど、ワンチャンあるかも」くらいの気持ちでも、転職サイト側はウェルカムだと思いますよ。
職務経歴書を書くと
適性や今後のキャリアが見えてくる
一般的に、転職サイトに登録すると職務経歴書を書くことになります。これまでどんな仕事をしてきたか、各業務でどのように考え、どんな工夫してきたかを言語化していく作業です。つまり自分の仕事の棚卸しや総括ができて、今後のキャリアを考えるうえで役立ちます。
具体的には、職務経歴書を書くことで、自分が組織や社会にどんな貢献をしてきたかが明確になります。また仕事に対する価値観や働き方の好みにも気づけますし、「何が得意で、何が苦手か」を理解することで、どんな仕事が自分に合うのか、そのヒントも得られるでしょう。
もしかしたら、あなたの職務経歴書を見た企業からお声がかかるかもしれません。連絡がきたらぜひ話を聞いてみて、仕事内容やポジション、社風などが自分の適性や希望と合うかどうかをチェックしましょう。
「この企業とは相性が良さそう」と思えたら転職に向けて動けばいいし、「ちょっと違うな」と感じたら今の会社に留まればいいと思います。
他人の目を通して
自分の強みや個性を発見する
転職サイトの担当者が職務経歴書の内容を確認し、具体的なアドバイスをしてくれることもあります。そうして内容がブラッシュアップされていくと、「私はこういう目的を持って今の仕事をしてたんだ」と解像度が上がり、今の仕事にも生きてくるんです。
転職サイトに登録するメリットは、「知らなかった自分に気づくこと」にもあります。人には自分の目や鏡だけでは見えない「死角」が必ずあります。それは見た目だけではなく、内面も同じこと。だからこそ、他人の目を通して自分の強みや個性を知ることも必要なんです。
転職サイトの担当者はその道のプロ。あなたが気づかなかった強みや個性を見抜いてくれるかもしれません。自分だけで抱え込まずに人の力もどんどん借りて、キャリアを描き成長していきましょう。