揺らいだ日も、頑張った日も。
井澤由美子の「心に効く薬膳レシピ」 ⑥
2024.05.01
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イライラを抑える「わらびの炊き込みごはん」

イライラを抑える「わらびの炊き込みごはん」

植物が芽吹き、上へ上へと枝葉を伸ばしていく春。
それと同じように、人の体も上部に熱が上がりやすくなります。
頭に熱がこもると、のぼせて頭がボーッとなったり、
イライラしたり落ち着きがなくなったりします。
「春は変な人が多くなる」なんて言われたりしますが、
気候の変化と自律神経の乱れが、その要因になっていたりすることも。
この時季を心地よくすごすためには、上がりやすい気を下ろすために
ほてりを抑える食材を意識して積極的に食べていくようにしましょう。
わらびを始めとした山菜類は、独特のほろ苦さが特徴で、
冬の間にため込んだ余分な老廃物をデトックスする効果があります。
その時季ごとに手に入る山菜類は、自然からの贈り物。
積極的に食べることで、心も体も整えていきましょう。

Photo : Kohei Yamamoto
Styling : Yuko Hama
Text : Noriko Tanaka
Edit : Ayumi Sakai

< 五行相関図 >

Key 食材わらび

春の訪れを告げる山菜のひとつで、根っこを精製して粉にすると、わらび餅の原料となります。薬膳的には、体にたまった余分な熱を取ることでイライラを抑える効果が。また利尿作用も強いので、むくみを解消して心身をすっきりさせてくれます。うぶ毛がたくさんついているものが新鮮な証拠で、穂先が開いていないものを選びましょう。アクが強いので、よくアク抜きしてから食べるのがポイントです。


Index:

RECIPE

イライラを抑える
「わらびの炊き込みごはん」

春先は「山菜リレー」と呼びたくなるほど、いろんな種類の山菜が出てきますが、それらを適度に食べることで、心身の調子を整えることができます。頭に気が上り、のぼせ状態やイライラがあるときは、気を下ろし、熱を冷ましてくれるわらびが、強い味方。 アク抜きして余ったわらびは、昆布だしにしょうゆ・みりん少々を加えたものでさっと煮て煮ものにしたり、ごま油・塩と混ぜてひねりごまをふってナムルなどにして(写真右)、楽しんでください。
ほうじ茶で炊くごはんは「茶めし」として知られていますが、ほろ苦いわらびとの相性は抜群。茶葉を焙煎した豊かな香りはリラックス効果があり、気持ちを落ち着けてくれます。

材料(作りやすい分量)
わらび … 200g
白米 … 2合
濃いめのほうじ茶 … 2合
A
しょうゆ … 大さじ1と1/2
酒 … 大さじ1と1/2





作り方
  1. わらびは穂先の余分なうぶ毛を落としながら、水でよく洗う。バットにならべ、全体に重曹適量(分量外)を振る。90℃くらいの湯を全体がひたるようにまわしかけ、常温で8時間以上置いてアクを抜く。水でよく洗い、3㎝幅に切る。
  2. 米は洗って鍋(または炊飯器の内釜)に入れ、濃いめのほうじ茶(2合)を加えて30分以上浸水させる。
  3. 小鍋に1のわらび、Aを入れて中火にかけ、さっと煮てなじませる。火を止め、粗熱を取る。
  4. 2に3を煮汁ごと入れ、強火にかける。沸騰したら弱火にし、10~15分炊く。火を止め、5分ほど蒸らす(炊飯器の場合は、そのまま炊く)。

POINT

穂先のうぶ毛が残っていると
食べるときに口に当たるので、
手ですり合わせるようにして水洗いし、
ていねいに落としましょう。

Have a try !

野山に自生する山菜類は、自然のパワーがたっぷり詰まったパワフル食材。
山菜ごはんがたくさん炊けたら、翌日のお弁当にもおすすめです。

profile:

井澤由美子

料理家・国際中医薬膳師・国際中医師。
旬の食材の効能や素材の味わいを生かしたシンプルなレシピを提案、
江戸っ子らしい温かな人柄も人気。
NHK「きょうの料理」「あさイチ」などの料理番組や、
企業CM、カタログ、書籍のほか、身体にやさしい商品開発を多く手掛ける。
薬膳に造詣が深く、季節の保存食や発酵食作りがライフワーク。
レモン塩・乳酸キャベツなど様々なヒット作の火付け役としても知られ、手作りの良さを伝えている。
新刊「腸活のスーパーフード・まるごと海藻レシピBOOK」ほか、著書多数。

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