秋口は台風の到来や秋雨の影響で、気圧の変化も多く
寒暖差も激しいので、自律神経が乱れがち。
夏の疲れもひきずっていて、心身ともにすっきりせず、
モヤモヤとした気分になることも多い時季。
体も季節の切り替えができていない感じです。
スポーツやレジャー、文化的な行事など
活動的になる秋を元気よく過ごすために
しっかりエネルギーをチャージしつつ
自律神経を整えるメニューを考えました。
キーになる食材はゆり根。もしかしたら
「料理をしたことがない」という人も多いかもしれませんが
その威力は素晴らしく、日々の食事に上手に
取り入れていきたい素材です。
Styling : Yuko Hama
Text : Noriko Tanaka
Edit : Ayumi Sakai
Key 食材 ゆり根
漢方では「百合(ひゃくごう)」と呼び、不安感や不眠、動悸、更年期障害、自律神経失調症などの予防に処方される生薬です。夢が多くて眠りが浅い人、精神的な不安から眠りにくくなっている人は、積極的に食べたい食材。せきを止める効果もあるので、喉にくる風邪予防に食べるのもおすすめです。食物繊維や生活習慣病予防に効果的なサポニンを豊富に含みます。
RECIPE
初秋のモヤモヤを解消
「牛肉ステーキ ゆり根のクリームソース」
晩秋からお正月用の食材として出回ることの多いゆり根は、繊細な風味となめらかな食感が魅力。そんなゆり根を主役にしてたっぷり食べるメニューを考えてみました。牛肉を焼いたあとのフライパンを活用して白ワインで酒蒸しするように火を入れますが、このとき牛肉から出たうま味をしっかり吸わせるようにします。
牛肉は気血を補う効果が高いと言われており、良質なたんぱく質やミネラルで体の機能を改善させます。鉄分が足りないと不安感が生まれやすくなりますが、牛赤身肉はそれを補ってくれます。「何だかちょっと元気がないな」と感じたときは、奮発してステーキを食べるのもおすすめです。
材料
牛ヒレ肉 … 2枚(120g×2)
ゆり根 … 中2個(200g)
にんにく … 1片
ペッコリーノチーズ … 60g
生クリーム … 大さじ3
オリーブオイル … 小さじ2
白ワイン … 大さじ3
塩 … 適量
ルッコラ、バルサミコ酢 … 各適量
- ゆり根は水を張ったボウルに入れて1枚ずつはがし、汚れを洗う。茶色い部分があれば、包丁で取り除く。
- 牛肉はキッチンペーパーで汁気を拭く。フライパンにつぶしたにんにく、オリーブオイルを入れて中火に熱し、香りが立ったら牛肉を入れる。両面に軽く焼き目がつくまで焼き、バットにいったん取り出す。
- 2のフライパンにゆり根、白ワインを入れてさっと混ぜ、塩を振り、ふたをして弱火で3~8分ほど好みのやわらかさに蒸し煮にする(水分が足りなければ、水少々を加える)。ペッコリーノチーズ、生クリームを加えてさっと混ぜ、ボウルに取り出す。
- フライパンにオリーブオイル少々(分量外)を入れて中火で熱し、牛肉を戻して香ばしい焦げ目をつけるようにさっと焼く。取り出してそぎ切りにし、器に盛る。ざく切りにしてバルサミコと和えたルッコラを添え、3のクリームソースをかける。塩を振り、オリーブオイル少々(分量外)をまわしかける。
POINT
ゆり根は水を張ったボウルの中で
はがし、汚れをていねいに洗い
気になる部分は包丁で落とします。
何度か水を替えながら行って。